名古屋・住まいの防犯リフォーム専門店

名古屋・住まいの防犯リフォーム専門店 代表取締役社長 森下生真
ウエラ名古屋では、住宅へ防犯フィルムの施工をはじめとする、防犯関連グッズの販売・施工を行っています。今回は、社長・森下生真に第三者からインタビューをしてもらい、この事業を行うことになったいきさつや思いなどをお届けしたいと思います。

(インタビュアー カスタマワイズ悠木まこと)

目 次
  • カーディティーリング会社がはじめた防犯事業
  • 「まさか自分が?!」空き巣被害者になって気付いた油断と恐怖
  • 防犯について調べる中で出会った『防犯フィルム』
  • 順調とは言えないスタート
  • 心から安堵して掛けられた「ありがとう」の言葉
  • 防犯の3つのタイプとは
  • ウエラ名古屋の【鉄の掟】
  • 個々の防犯意識を高めることで、犯罪のない街へ

1.カーディティーリング会社がはじめた防犯事業

ウエラ名古屋 外観
カーディティーリングを行っているウエラ名古屋は
創立38年になる。
― こんにちは。よろしくお願いします。
それでは、まずはウエラ名古屋のあらましをおしえていただけますか?
当社は自動車のクリーニングやコーディングなどを行うカーディティーリングの会社です。
父の代からの会社で、創業38年になります。
防犯関連の事業をスタートさせてからは約8年経ちました。
防犯事業では、窓に貼る防犯フィルムやドアや窓の鍵、センサーライトや通報システム等住居に対する防犯を総合的に診断して施工させていただいています。

2.「まさか自分が?!」空き巣被害者になって気付いた油断と恐怖

― 自動車関連のお仕事をされている会社が、住宅への防犯グッズの取り扱いを始められたんですね。自動車と防犯はあまり関連性がないように感じますが、防犯関連の事業をしようと思ったきっかけは何ですか?
防犯の仕事をするきっかけは、私自身が空き巣被害にあったということです。
当時、妻と1歳になったばかりの子どもと3人で賃貸アパートに住んでいました。
入居する際、近隣での空き巣被害が多いことを聞いていたんですが、まさか自分が被害に遭うとは思ってもいませんでした。
“ウチは泥棒に入っても取るものなんてないから”という気持ちがあって、油断していたんですね。
― 空き巣被害はどのような状況でしたか?
ちょうど家族3人で祖父母のいる長崎へ出かけている時のことです。熱帯魚を飼っていたこともあり、留守中の世話を妹に頼んで出かけました。
そんな矢先に、妹から泥棒が入ったという連絡があったんです。しかし、 私たちは長崎にいましたので、すぐに駆けつけることができませんでした。
ジリジリと落ち着かない気持ちで、数日後帰宅しました。その時には、警察の聴取や部屋の片づけは妹が済ませてくれていたので、直接惨状を目にすることはありませんでした。
しかし、割れた窓ガラスや空き巣被害直後の写真を見て、さらに妹からその時の様子を聞き、本当に怖いと感じました。
金銭的な被害はほとんどありませんでしたが、泥棒が侵入したことへのショックは言いあらわせません。 気味悪さや怒り、そして、何よりも恐怖がありました。
― 空き巣被害に遭う前と後ではどんなことが変わりましたか?
そうですね・・・自宅でくつろぐことができなくなってしまいました。常に泥棒への恐怖が頭から離れないんです。
夜、寝ている時も小さな物音でビクビクしたり、外出から帰って玄関を開けるときには、「中に泥棒がいるんじゃないか?」といつも緊張していました。
泥棒の被害というのは、金銭的な実質被害もありますが、被害に遭った人の心に残る傷の方が大きいのではないかと思います。

3.防犯について調べる中で出会った『防犯フィルム』

防犯に関する資料
書籍をはじめ、防犯に関する情報を常に収集している
― ご自宅が空き巣被害に遭われてから、何か防犯対策をされましたか?
窓を割って侵入されていたので、大家さんにお願いして、外のフェンスを高くしてもらいました。大家さんはすぐに対応して下さったんですが、それでも不安は拭えませんでした。
それで、空き巣対策について色々と調べるようになったんです。

― ご自身が空き巣にあったことで、防犯の必要性を痛感されたんですね。では、その空き巣対策をご自宅に施すだけにとどまらず、事業として取り組もうと考えたのはなぜですか?
我が家も窓を割って侵入されていましたが、調べていくうちに、泥棒の侵入経路の約70%が窓からだということがわかってきたんです。
防犯のためには、窓を強化することが有効だと知り、どんな対策をすればいいのか調べていました。
そんな時に、カーディティーリングのお客様から、住宅の窓に『防犯フィルム』を貼ることができないか、お問い合わせがあったんです。自動車の窓にフィルムを貼る施工はずっとやってきていましたので、お客様も、住宅の窓に防犯フィルムを貼れるのではないかと考えられたようです。
それをきっかけに防犯フィルムのことを知り、調べてみたところ、とても良いものだと感じました。
窓からの侵入を比較的手軽で安価に強化できるものが防犯フィルムでした。
当時は、まだあまり知られていないものでしたが、この防犯対策はとても有効で、必要としている方がたくさんいらっしゃるだろうと思ったんです。
それに、自動車が対象ではありましたが、フィルムを貼る技術はすでにありましたから、私個人が利用するだけではなく、事業として、必要とされている方に提供していくべきだと考えました。

4.順調とは言えないスタート

― 防犯フィルム施工の仕事を始めて順調に進みましたか?
いいえ。 当時は防犯フィルムの認知度が低く、なかなかお客様にご理解いただけませんでした。
それでも、防犯フィルムの効果には自信をもっていたので、必ずご理解いただけると信じてやり続けました。防犯フィルムの取り扱いをスタートして、最初に私が住んでいたアパートの窓に防犯フィルムを貼りました。
すると、不思議とずっと残っていた不安が取り除かれました。
自分自身で調べ、その良さを身をもって感じたものなので、お客様にも満足していただけるはずだという確信はありました。
ですから、まずはお客様にその必要性と効果を知っていただけるように、とにかく説明をして歩きました。
― 具体的に、どのように説明をされたんですか?
どんなにお話をするよりも、見ていただくのが一番わかりやすいと考えて、防犯フィルムを貼ったサンプルのガラスを持ち歩いて、実際にお客様に割って体感していただきました。
― フィルムを貼ることで窓が割れないことを感じられるんですね?
ちょっと違います。
勘違いをされる方もいらっしゃるんですが、防犯フィルムを貼っても窓は割れるんです。
ただし、割るのに時間がかかり、破片が飛び散らないという特徴があります。
時間をかければ、穴をあけることは可能なんです。しかし、泥棒というのは、短い時間で人に気付かれないように侵入しようとします。侵入に5分以上かかるようですと、ほとんどの場合が侵入を断念します。
― なるほど。侵入に時間がかかると、発見される危険が高まるので割りにくい窓を時間をかけて侵入しようとは考えないんですね。
そうです。
防犯のポイントは、泥棒に“侵入するのが面倒だ”と諦めさせることなんです。
お客様に防犯フィルムを施工した窓を割るのにどれくらい苦労するかを体感していただくことで、その効果を実感し、ご理解いただけるようになりました。

5.心から安堵して掛けられた「ありがとう」の言葉

森下生真
お客様の「ありがとう」の言葉にこの仕事をしてよかったと実感
― それでは、住宅への防犯グッズの施工したお客様で印象に残っている方はいらっしゃいますか?
特に心に残っているのは、鍵を紛失してしまったという方です。
その方のお宅は空き巣被害が多い地域で、その上、鍵を紛失した後、不審な人がうろついているのを見かけてとても恐怖を感じられたそうです。
当社のことを知って、防犯リフォームのご依頼がありました。
鍵をすべて取り換えて、防犯フィルムを貼らせていただきました。
作業が終わると、泣き出しそうになりながら、手を合わせて「ありがとうございました」と言われたんです。
本当に不安が大きかったんでしょう。
やっと安心することができると感謝をされました。その姿を見て、この仕事を始めて良かったと感じました。
― その方は、防犯の施工をして、安心を手に入れることができたんですね。
そうですね。
実際に、当社へのお問い合わせは、ご自身や身内で空き巣被害に遭われた方が多いんです。
私もそうでしたが、自分の身に降りかかって初めてその必要性を感じます。しかし、一度被害に遭うと「入りやすい」というレッテルが貼られて、2度、3度と被害にあうことがあるんです。
被害に遭ってからでは遅いんです。
被害に遭う前に、その対策をきちんと行って、泥棒に入られないようにすることが大切なんですよ。

6.防犯の3つのタイプとは

― ウエラ名古屋では様々な防犯グッズを取り扱っていらっしゃると思いますが、具体的にどのような防犯が良いのでしょうか?
防犯には、大きく3種類あると考えてください。

1.見せる防犯
2.守る防犯
3.知らせる防犯

この3つです。

『1.見せる防犯』とは、センサーライトや防犯カメラなど、侵入しようとする者に対して、防犯をしていることを知らせることで抑止効果を期待するものです。
『2.守る防犯』とは、補助鍵やガラスの強化などで、入りにくくすることで侵入を防止するものです。
『3.知らせる防犯』とは、何か異常を察知したときに警備会社に知らせて駆けつけてもらうタイプのものです。

『見せる防犯』をすることで抑止効果もありますが、逆に“盗むものがある”という印象を与えてしまう可能性もあります。
『守る防犯』でも、100%守れるものは残念ながらありません。先ほども言いましたが、たとえば防犯フィルムでも、時間をかければガラスを割ることはできます。
『知らせる防犯』は、警備員が駆け付けてくれますが、短時間に侵入して逃げてしまう泥棒が多いので、被害自体を防ぐことは困難です。

つまり、防犯は、どれか一つだけをすればよいというものではなく、トータルで行うことが必要なんです。家を守るチームを作るようなものです。そうしてそれぞれの利点を生かし、欠点をカバーすることで、より高い安心感を得られることができます。

当社では、単に防犯の施工をするというだけではなく、住居を診断して総合的に判断し、より効率のよい防犯ができるようにお手伝いをさせていただいています。

7.ウエラ名古屋の【鉄の掟】

― 防犯関連グッズを取り扱う会社ということで、ウエラ名古屋のスタッフで周知徹底していることはありますか?
防犯を行う上で、どうしてもお客様のプライベートに関することを知らなくてはいけません。逆に、そういったことをきちんと把握していないと、適切なアドバイスができませんから。
ですから、お客様に不安を与えないように、時間をかけてきちんとお話をするように心掛けさせています。

また、泥棒に入られた後のお宅などでは、男性スタッフが怖いと感じられる方もいらっしゃるので、そのような場合には女性スタッフを同行させて、少しでも安心していただけるようにしています。

そして、『ウエラ名古屋 鉄の掟』といものを設けているのですが、お客様の希望をただ聞くだけではなく、また当社の利益だけを追求するのではなく、より確実に防犯できるように総合的に判断し、的確に適切なアドバイスをするようにしています。
ウエラ名古屋 鉄の掟十カ条

8.個々の防犯意識を高めることで、犯罪のない街へ

防犯小冊子
空き巣被害の経験や防犯のノウハウが詰まった小冊子
― それでは、最後にウエラ名古屋がこれからどんなことを目指していくのかを教えてください。
お客様にとって効果があることを提案し続けていきたいと思っています。時代が変われば色々なものが出てきます。そのために、情報に振り回されてしまうこともあります。
きちんと見極め、どんなことが起きていて、何が必要なのか、その時に一番ベストなものを常に提案していきたいと思っています。

そして、防犯について、お客様に正しい知識を持っていただけるように情報も提供していきます。私の経験などを綴った小冊子もありますので、ご希望の方には資料としてお渡ししています。

私たちは、お客様に少ない負担で防犯に取り組んでいただけるようサービスを提供し、同時に犯罪の傾向や正しい防犯の知識を発信し続けていきます。
それにより、お客様おひとりおひとりが防犯意識を高く持っていただければと思っています。
そうしていくことによって、街全体の防犯意識が高くなり、ひいては犯罪が少なく安心して暮らせる街になると信じています。
そのために、当社スタッフ一同で力を尽くしていきたいと思っています。

お忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。
※ 取材日時 2011年3月
※ 取材制作:カスタマワイズ


TOPへ戻る

HOME