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失敗する防犯の3パターン 三日坊主型防犯 思い込み型防犯 他者依存型防犯

思い込み型防犯の落とし穴

一般的に思い込みの強いグッズに、「センサーライト」「防犯カメラ」「番犬」があります。

これだけ揃っていると、「防犯をかなり意識した家」という印象があります。
それぞれのグッズには防犯上の役割があり、防犯性能は高いものばかりです。

しかし弱点を知らないと、「思い込み型防犯」の落とし穴にはまります。

例えば「センサーライト」。
弱点は昼間には意味を成さないこと。ドロボウは夜にしか来ないと思い込んでいませんか。
ドロボウが来る確立は昼が70%、夜が30%なのです。

ドロボウが主に昼間に仕事をする理由は2つあります。
①奥さんも働きに出ていて、昼間留守にしている家が多い。
②夜は必ず鍵をかけるドアや窓でも、昼間は開いていることが多い。油断している人が多いという事です。

では、夜はどうでしょうか?
センサーライトの仕組みは、温度の変化に反応して点灯する仕組みです。
ということは、人だけでなく、犬や猫にも反応するのです。

すると、ここで「オオカミ少年型防犯」が発生する可能性があります。
つまり、今度はあなたがセンサーライトを信用しなくなるのです。

また、ドロボウの立場からも見てみましょう。
ドロボウがセンサーライトにひるむ時とは、不意を撃たれた時です。
気を張り詰めてソロリソロリと玄関まで来た途端、「ピカッ!」と光ると驚いて逃げていきます。

でも、現実はそんなに甘くありません。
プロのドロボウは、侵入する際に何度も下見を繰り返します。
当然、センサーライトの場所は確認済みです。
その場合、センサーライトの効果は半減してしまうのです。

防犯カメラの場合。
これは確かに、ドロボウにとって嫌な防犯アイテムです。
なぜなら、自分の顔が警察に割れてしまう恐れがあるからです。

実際に、防犯カメラの映像が決め手となって犯人が逮捕されるケースがあります。
正しく設置されているならば、犯人を威嚇し近づきにくい家を演出する事ができます。
その効果はなんと50%のドロボウが、「防犯カメラを見ただけで侵入を諦める」と答えていることからも分かります。

でも、ちょっと待ってください。
と言うことは、防犯カメラを見ても簡単には諦めないドロボウも50%もいるということです。

あなたも、「貴金属店にドロボウたちがあっという間に押し入って、ガラスケースを割り逃げていく様子を防犯カメラは捕らえていた」なんてニュースと映像をご覧になったことがあるでしょう。彼らはカメラに映ることは百も承知で何とも思っていないのです。

つまり、防犯カメラは侵入を抑止する効果はあっても、防止するグッズではないのです。
あなたはそんな思い込みをしていませんでしたか?

では、もう一つのグッズ「番犬」はどうでしょうか?
家に番犬がいるという理由で、ドロボウは犯行を諦めるでしょうか。

犯罪者へのアンケートでは、「非常に気になり避ける」と答えたのは67%、「やや気になり、場合により避ける」は27%。両方でなんと94%のドロボウがやはり番犬を嫌がるようです。

でも不思議なことに、番犬を飼っているのに「居空き」の被害に遭った例は多いのです。

「居空き」とは、家の人が在宅しているのにかかわらず侵入されてしまうケースです。
その場合、ほとんどの人が「犬が吠えているのは分かっていたんだが、いつもの事で小学生でも通ったのかと思っていた」と答えます。犬が鳴いてもいつものことなので油断してしまう、そんな盲点をドロボウたちは突いてくるのです。
また、番犬に餌付けをしていく泥棒もいます。 そのようにして下見の段階で犬をコントロールしていくのです。ですから、番犬を飼っていても必ずしも番犬としての役割を果たさないことがあるのです。

「思い込み型防犯」の落とし穴に気付かれましたか?
「きっと、これさえしておけば犯人は嫌がって侵入してこないはず」と思い込んでいることが、 ドロボウにとってはいかに好都合かを。




防犯整備士のワンポイントアドバイス

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